U-17の練習に参加

4日目(木曜日)はU-14もU-15の練習もない日であったので、U-17の練習に参加することになっていた。それでも14歳の彼らが17歳以下の練習に果たして参加しても大丈夫だろうかとの不安もあった。しかしプライベートレッスンを担当した、アカデミー主任コーチのミゲルは「U-19の場合、体格差もあり、それは難しいだろうがU-17であれば全く問題ない」と言う。しかもU-17のクラスはプライベートレッスンをしてくれたミゲルとジョアンが担当しているので、「我々は二人のことをよくわかっているので、彼らにとってもいい練習となるはずだ」と言ってくれた。

U-17といっても15歳16歳の選手も含まれるので、中には体格的にずいぶん小柄な選手もいた。U-19も同時刻の練習であったが、グラウンドの4分の3を使い、U-19を相手に試合形式の練習を行なった。二人のポジションがボランチであることをあらかじめコーチに伝えてあったので、そのポジションで起用してくれた。二人とも積極的にボールに触れ、初めてのチームメイトでありながら、いいプレーをすることができた。

今回のアカデミー参加において、できれば試合を経験したいというのが二人の希望であったが、週末に組まれる試合はカテゴリー別の公式戦であり、登録をしていなければ出場できない。公式戦がなく、親善試合が組まれることがあれば、二人も参加することができるのだが、事前にそれは難しいかもしれないと言われていた。それだけに試合形式の練習ができただけでもラッキーだった。

5日目も当初はU-15の練習に参加する予定でいたが、コーチからはU-17の練習に参加するように言われた。5日間はあっという間にといえば、そうかもしれないが、午前中1時間と夜に1時間半の2部練はかなりきついものであったはずだ。本人たちは「疲れていない」と言っていたが、コーチからは4日目あたりから「疲れが少し見える。しかしそれも無理のないことだ」と言われた。

土曜日、アカデミーにお別れの挨拶に訪れた時、責任者のペドロから、「二人ともいい選手であり、同年代のうちの選手に比べて上手かった」と言われた。ペドロは実際、練習を見ていなかったから、それはプライベートを担当したミゲルとジョアンの感想であり、最後にペドロを通じて二人に伝えられたのだった。その言葉は二人にとって大きな自信となったのではないだろうか。

この記事を書いた人

竹澤 哲